待つ [青空文庫]

  • 青空文庫 (1999年2月16日発売)
  • 新字新仮名
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青空文庫 ・電子書籍

感想・レビュー・書評

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  • 今流に言えばメンヘラとでも言うべき感じの言明.ただ,心を通わせた付き合いというものが減りつつある今日この頃では,こうした煩悶に思い当たることもあるように思う.

  • すごく好きでした。何か分からないが何かを待つのもわたしからすれば凄まじい行動力と信念だと思うけど、当人はただ、待っているんだよなあ

  •  実質再読。どこかに本当に今でもいそうな気がして仕方がない。何を待っているのか、彼女にも分からない、でも待つ。いったい何を、待ったもの、モノ、者は来るのだろうかと想像がかき立てられる。

  • ブクログさんのつぶやきで興味を惹かれて読んでみた。太宰がこうしたミステリアスなものを書いているとは知らず驚いた。短く、舞台も動いていないのに物語ができていて、何か恐ろしいことが起こっているわけでもないのにゾクッとする。

  • たった数ページなのに、昔読んだ太宰作品で一番覚えていて、今でも一番好きなお話。


    恋人でも友人でもない、待つ対象の実態を明らかにしない所が、
    読み手の想像をかき立てその後の娘の行く末を考えずにはいられない、
    吸引力のある内容が普通の小説とは全く違う面白さがあった。
    少し変わった内気な娘の妄想…と言ってしまえば終わってしまうような内容だが、
    待つ対象を、読み手自身の事で様々なモノに置き換えたら、
    娘に非常に共感できるのではないか。

    そしてどこかいじらしく、健気で臆病なこの娘に幸せになってほしいと願った。

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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