自然界の縞模様 [青空文庫]

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  • 常々、安定なエネルギー状態が縞模様状に表れることに興味がありました。こういう縞々現象にどんなものがあるのか一括して知りたいなあと思い検索したら、かの寺田寅彦の著作に「自然界の縞模様」というものがあると判明。物理学者の著述といえば何でもかんでも寺田寅彦モノって...と昔からとても懐疑的でした。なのに、いざ自分の古典的興味を満たすべく探した結果がやはり寺田寅彦のモノ、このアイロニカルな面白さも手伝って、ひと息に読みました。縞々現象の羅列ですが、その成因について彼なりの予測も付記してくれていて、面白かったです。濡れ効果、マランゴニ対流、ピン止め効果(こうした用語は出てきませんが)に関わりそうな現象も多く、身近に感じました。

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著者プロフィール

1878–1935
東京に生まれ、高知県にて育つ。
東京帝国大学物理学科卒業。同大学教授を務め、理化学研究所の研究員としても活躍する。
「どんぐり」に登場する夏子と1897年に結婚。
物理学の研究者でありながら、随筆や俳句に秀でた文学者でもあり、「枯れ菊の影」「ラジオ雑感」など多くの名筆を残している。

「2021年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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