余と万年筆 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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感想 : 3
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  •  万年筆好きにとっては、「おい馬鹿やめろー!」と思わず叫んでしまうトコロもありつつ。自分も漱石と同じような事を思ったけれど、収集癖のある人にしか分からない魅力がやっぱりあるんだろうなあ。

  • 夏目漱石の万年筆に関するごく短い随筆。
    ペリカンの万年筆に様々な種類のインクを突っ込んでメンテもしない様は万年筆愛好家として『やめんかぁぁぁっ!』と叫びたくなるが、後に改心してオノトの使いやすさを喜んでいる辺りは非常に微笑ましかった。

  • 漱石は初めはペリカンを使っていたが万年筆のブルーブラックが嫌いだったし使いづらかったので辞めた。オノトを使ってみたら書きやすかった。以上メモ。
    パイプを蒐集している人たちを「煙管気狂」(と書いてパイプきちがいと読む)とさしているのに笑った。丸善では一日100本万年筆が売れるというが、万年筆は何年使えるのか?とかつらつら書かれていて面白い。

  • 明治時代の小説家はいったい何で原稿を書いてたんだ?
    筆と墨?鉛筆っていつから日本にあるの?万年筆は?
    と疑問を持って「夏目漱石 鉛筆」で検索して辿りついたのがこの随筆。
    さっと読んで、ふーんやっぱりもう万年筆があったのかと納得しながら、「じゃあこの、彼岸過迄を書くのに使ったペンっていうのはどんなペン?」と新たな疑問が。
    きりがないのでダメモトで父に訊いてみたら、「こういう細い竹の先に一個10円程度で売ってるペン先をつけてだな、いちいちインク壷に突っ込んで補充しながら書くんだよ。俺も小学生の頃は使ってた」と意外にもきちんとした返答があり、随筆の内容とも合致してようやく満足。
    しかし、夏目漱石ともあろう方がセピヤ色のインクがいいという他には特に道具に拘りなく、買った万年筆はきちんと洗わないしもらった万年筆は「器械体操の真似をしてすぐ壊して仕舞った」だし、随分不器用かつ大雑把に扱っていたのだなあとちょっと呆れて笑ってしまった。
    ペリカンの扱いづらさを「随分持主を虐待した」なんて表現したり、「其決心の底には何うしても多少の負惜しみが籠っていた様である」なんて万年筆への未練を渋々認めたり、漱石のユーモアには本当に楽しくなる。可愛い。(笑)
    そしてあまり関係ないけど、男のひとの収集癖というものは子供の頃からいまいち理解できないもののひとつだ…と煙管気狂のくだりを読みながらつくづく。

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著者プロフィール

夏目漱石(1867~1916)
小説家、評論家、英文学者、俳人。本名は夏目金之助。明治末期から大正初期にかけて活躍した。近代日本文学の頂点に立つ作家の一人。代表作は『坊っちゃん』『三四郎』『こゝろ』『明暗』など。『吾輩は猫である』は、『ホトトギス』に連載され人気を博した。その批評精神とユーモア感覚は、現代も全く古びていない。

「2021年 『大活字本 吾輩は猫である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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