本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- 青空文庫 ・電子書籍
感想・レビュー・書評
-
城崎文学館で泉鏡花も城崎について書いていることを知り、青空文庫で落として旅館で読む。
雨の城崎駅から俥に乗って旅館に行くまでの描写が美しくてさすが鏡花。
でも、途中から調子が変わる。朝食のメニューについて、
「大な蛤(はまぐり)、十ばかり。(註、ほんたうは三個)」
と書いたり、洗濯をしている若い娘に見とれて足を踏み外しそうになったり、となかなかお茶目。
鏡花ってむせかえるような美文すぎて苦手だったんだけど、こういうお茶目な面もあったのね。もう一度鏡花、挑戦してみようかな。
全1件中 1 - 1件を表示
著者プロフィール
泉鏡花の作品






この作品は未読ですが、
鏡花は神経質かつ健康を害しやすかった一方で「食」に対するこだわりが強かったそうで、
食い意地...
この作品は未読ですが、
鏡花は神経質かつ健康を害しやすかった一方で「食」に対するこだわりが強かったそうで、
食い意地の滲み出た文章が散見されるところがかわいくて、
そんなところも好きです。
「高野聖」では駅弁のちらし鮨が淋しい内容だからと
>(やあ。人参と干瓢ばかりだ。)と粗忽ッかしく絶叫した。
とか、「眉かくしの霊」では
> 汁(したじ)がぽっちり、饂飩は白く乾いていた。
だとか、実体験でもあるのか恨み節が冴えています(笑)
城崎文学館、いつか行ってみたいです。
情景描写などは本当に幻想的なのに、食べ物になるととたんにリアルになる、のはなんとも。
城崎文学館、わざわざ行...
情景描写などは本当に幻想的なのに、食べ物になるととたんにリアルになる、のはなんとも。
城崎文学館、わざわざ行くにほどではないですが、城崎温泉は情緒ある温泉街なのでぜひ。イモリはいませんけど。