四谷怪談 [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 舞台:元禄(江戸中期)四谷左門殿町

    【主な登場人物】
    お岩・・・醜女、見合い時21歳、妖怪変貌時25~6歳
    伊右衛門・・・美男、摂州の浪人、見合い時31歳
    田宮又左衛門・・・お岩の父、同心
    伊藤喜兵衛・・・御先手組の与力、悪辣な男
    お花・・・喜兵衛の妾、妊婦、のちに伊右衛門の妻

    お岩さんという醜い女性が出てくる話、ということだけ知っていた四谷怪談。
    それから、テレビ番組などであらすじや他の登場人物について知るようになり、
    ブス女を捨てた悪いイケメンがいる、とかいう話を聞いて、
    読んでみようと思って、DS文学全集の方で読んだのがだいぶ前のこと。

    そしたら、お岩さんかわいすぎて!!
    ブスカワっていうんでしょうかね、いや、それとも違うかな…。
    見合い相手の前で恥じらって顔を見せなかったり、騙されて離縁させられたあとでも健気にふるまったり。
    仲人の又市さんが「縫物が上手で、手も旨いし、人柄は至極柔和だし」と彼女の内面を絶賛していることもあるのでしょうか。
    人間、外見だけじゃないんですね。内面が大事なんですね。

    で、悪いイケメンと思っていた伊右衛門さん。
    まあ、ひどいやつって言ったら、ひどいやつですが、
    不思議と、悪い人には見えませんでした。
    (喜兵衛殿が悪代官っぽいから、ちょっと善人よりに見えるのでしょうか…)
    それどころか、イケメンである彼のセリフにキュンキュンしっぱなしで!!
    「昨夜帰ってみるといなかったが、ぜんたいどこへ往っていたのだ、夫の留守に夜歩きするとはけしからん奴だ」とか、
    イケメンの旦那さんからこんな風にお叱りを受けたい♡って思います。(※妄想)
    このあと、真実を知ったお岩さんが夜叉のように変貌し、伊右衛門たち家族の身に次々と災厄が降りかかるのですが…

    なぜそこで夜叉になっちゃうかな~、お岩ちゃん。

    柔和さと健気さが、彼女の良いところなのに…。
    まあ、妖怪に変貌した醜女の呪いか?と思える災厄の数々と、伊右衛門が感じる恐怖を重点に置いた話というのが本来の意図だと思うので、しかたないのですが…。

    でも、ホラー苦手のわりには、あんまり恐怖を感じませんでした。

    それより、ブスカワお岩さんとイケメン伊右衛門さんのキャラクターの魅力ですね。
    結果、悲しい結末になりましたが…。
    本来の読み方とは外れているかもしれませんが、すごく、お気に入りの話です♪

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著者プロフィール

1880-1941。高知県出身の伝記作家、怪談文芸の大家。代表作に『日本怪談全集』など。

「2018年 『霊能者列伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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