吉永 凌さんの感想
2020年2月6日
半七の推理とカンが冴えわたる。推理よりもカンの比重が大きいが…。他人の衣装で変装した犯人がどうやって犯行現場から脱出したのか、という密室殺人のテイストがほんの少し感じられる。最後は『モルグ街の殺人』的な解決。
本名敬二。1872年、旧御家人を父として東京に生まれる。東京日日新聞に入社。記者の傍ら戯曲を書き、『修禅寺物語』『番町皿屋敷』等の名作を発表。捕物帳の嚆矢〈半七捕物帳〉で人気を博した。1939年死去。 「2022年 『世界怪談名作集 北極星号の船長ほか九篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」