カラマーゾフの兄弟 フョードル・ドストエフスキー
まずはじめに、カラマーゾフの兄弟のあらすじを書くのは正直とても難しく、どうやって書こうかと悩んだ。なぜなら、登場人物が多く呼び名がコロコロ変わること、登場人物の説明の話が長く話の筋が見えづらいことがあるためだ。
私はこの二つがある意味、日本文学との違いがあると感じた。
また、カラマーゾフの兄弟では、宗教裁判や修道院に入るなどキリスト教絡みの話があるのも日本文学との違いである。
カラマーゾフ家の主人、フョードルがとても美しいグルーシェニカと再婚するところから話が始まります。実はフョードルの長男ドミートリィはグルーシェニカのことが好きでしたが、彼には大金持ちの婚約者カテリーナがいて、彼女に三千ルーブルもの大金を借りていた。そのため、お金を返済してグルーシェニカと一緒になりたいと考えていました。
フョードルとドミートリィは長い間チェルマーシニャ村の権利を争っていたため、とても仲が悪くまたこの再婚を機にさらに険悪になります。
そんなある日の夜、ドミートリィはフョードルを殺そうと計画しフョードルが住んでいる家に行くが召使いのゴリゴーリィに止められてしまう。ドミートリィはゴリゴーリィを殴り倒しその場から逃げ、グルーシェニカの元へ行き彼女に思いを伝え、自殺しようとしたところ警察がやって来て仲の悪かったドミートリィはフョードルを殺害した容疑で逮捕されてしまう。
では一体誰が、フョードルを殺したのだろうか。
という話になっている。
先ほど日本文学との違いでキリスト教に触れたように、カラマーゾフの兄弟のテーマは大審問官である。ドストエフスキーもキリスト教信者であったことからキリスト対大審問官をカラマーゾフの兄弟という小説を書きながら自ら神について何が正しいのかを考えていたのだろうと思う。