耳無芳一の話 [青空文庫]

  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 小泉八雲の短編。

    有名な、平家物語の琵琶法師の物語。これも、小泉八雲でしたか!

    壇ノ浦の安徳天皇を中心とした亡霊と、阿彌陀寺の住職との法力合戦といったところでしょうか。
    一芸に長じたものが、その芸ゆえに、魔を呼び寄せる。
    赤間ヶ関の墓地で、人だまにかこまれながら、一心不乱に、平家物語を語る、芳一の姿が目に浮かぶようです。

    https://www.aozora.gr.jp/cards/000258/card42927.html

    底本データ
    底本: 小泉八雲全集第八卷家庭版
    出版社: 第一書房
    初版発行日: 1937(昭和12)年1月15日
    入力に使用: 1937(昭和12)年1月15日

    42頁

  • 子供の頃にテレビがビデオで見たことあって、本では初めて読んだ。

    プロローグ的な部分は源氏と平家の平家の事が書いてあってびっくり。
    鬼というか化け物が芳一の耳を取ったんやと思ってたけど、”平家”の幽霊が取ったとは知らなかった〜

    短い話やし読みやすい!

    あと、小泉八雲がギリシャ人って事にびっくりした!!日本人やと思ってた。

  • 小泉八雲を読んだのはこれで三作目になる。この話、読んだことないのに知ってる、という印象があり、その最初の出会いは落語で聞いたのか、絵本で読んだのか…もしかしたら何かのテレビで見たのかもしれないが、とにかく体にびっしり教を書いているという描写と、耳を引きちぎられる、というショッキングな描画ばかり覚えていた。しかし、今回改めて読んでみて、盲目の琵琶法師が平家の亡霊に平家物語を語る、という夜に映える展開を知り、なるほど思ったより結末に至るまで筆を尽くしているんだな、と新たな発見をしたのでした。大人になると、知らないことも色々わかってくるもんだなあと。何より、この話の凄い所は視覚描写に頼らず、聴覚と感覚によって芳一の周辺を描き出しているところである。登録したフレーズには、主にそのあたりをあげてみた。
    それにしても、耳を引きちぎられた時も記憶にあるよりずっと静かでした。一体私は昔出会った作品の細部をどのように覚えているのか…
    あと余談だが訳者が戸川明三(=秋骨)だった!秋骨といば藤村の小説にも出てくる学友。思いがけない接点に驚き。深く掘ればさらに何か出てくるのかもしれませんね。

  • 怖い

  • 美しい話だ。

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