halさんの感想
2013年6月11日
遺産を相続する権利があるとの手紙で呼び出され、顔を合わせた数人の男女。集合場所であるバーの店主が惨殺されていたことで、事態は思わぬ方向へ進んで行く。 自己中な奴らの間で誤解が誤解を呼び、やがて迎える遣り切れない結末。何しろ話がとっ散らかりすぎな上に、登場人物の誰に対しても好意を持てないので、あまり面白くなかった。碌でもない奴らが食い潰しあってるだけだな、という。
1902年北海道函館市生まれ。本名、阿部正雄。1952年『鈴木主水』で第26回直木賞を受賞。推理小説、ユーモア小説、歴史小説などその作品の幅は広く、「小説の魔術師」「多面体作家」の異名を持つ。代表作に、「湖畔」「黒い手帳」「ハムレット」「無月物語」「母子像」など多数。『キャラコさん』『肌色の月』など映画・ドラマ化作品も多い。1957年没。 「2023年 『あなたも私も』 で使われていた紹介文から引用しています。」