怪異暗闇祭 [青空文庫]

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  • 私が『怪異暗闇祭』を読んだ感想は、ホラー小説や怖い物語が好きだったからです。タイトルからしておどろおどろしい内容を想像するかもしれませんが、実際には江戸時代の日本を舞台にした物語で、神影流の達人である長沼正兵衛とその門人、小机源八郎の活躍を描いています。この作品は、剣術や怪奇現象が絡むスリリングな展開が特徴の好奇心がくすぐられるようなとても面白い作品でした。

    この物語に出てくる長沼正兵衛という人物は、神影流の使い手であり、剣の腕前は非常に高く彼らは怪剣士として恐れられており、暗闇の太刀の秘術を使いこなしています。彼は江戸の闇に潜む怪異や悪党たちと戦いながら、正義を貫く姿勢を見せます。一方、門人の小机源八郎は、未熟ながらも、師匠に劣らぬ剣の腕前を持っています。このように彼らが共に、さまざまな事件に立ち向かい、謎を解明していく姿がとてもハラハラドキドキさせてくれて、読んでいて飽きない物語でした。

    『怪異暗闇祭』は、1928(昭和3)年に書かれた物語で、昔の言葉が多く使われていたりして少し読みにくいのではと不安でしたが、古典的な日本語を読むことによって当時の状況や歴史に触れることができたため、現代語よりも理解を深めることができました。昔の物語や小説に使われている古い日本語は、現代の日本語とは異なる部分が多く、読みにくいと感じることがありますが、その時代の言葉を学ぶことで、文化や歴史の理解が深まり、私にとってとても魅力的な経験になりました。

    この作品は、怪奇や伝奇、さらに武道や人間ドラマの要素が絶妙に組み合わさっており、江戸時代の雰囲気を緻密に描写しています。この一冊で神秘的な出来事や剣術のアクションが楽しめるとても読み応えのある物語だと感じました。また、描写がリアルで、物語の中にのめりこんでしまうような臨場感がありました。
    もしあなたが歴史や剣術、怪奇ものが好きなら、ぜひ一度手に取ってみて、読んでほしいと思います。

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