tokoikeさんの感想
2013年1月5日
子どもが純粋であり、善悪を超えた存在で、 故にもっとも残酷でもある、という例えは 古今東西たくさんあると思うけど、 この事件ほどショックな事例は 初めてです。 白秋氏は、 その無垢さや責任感にまで思いを馳せ、称えてているけれど、 それというのは北原白秋氏その人が、 この児童に自分の感情を重ねたり移入しうる 心当たりが過去にあるのだということを感じた。 思いがけない失敗、純粋な過失、で済まされはしませんが、 とにもせよ、誰が誰を責められましょう、という途方の無さは私にも感じられます。
1885年(明治18年)、九州・柳川生まれ。童謡を含む幅広い作品で、日本の近代文学に偉大な足跡を残した詩聖。処女詩集『邪宗門』でエキゾチック感覚の象徴詩人として知られる。 「2020年 『美の魔睡 邪宗門』 で使われていた紹介文から引用しています。」