如何に読書すべきか [青空文庫]

著者 :
  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • 2022年11月のブンゴウメール。

  •  日本屈指の知識人・三木清師の読書論。
     戦前に書かれたものらしいですが、今でも十分通用します。
     ただ、ここで書かれている“読書”とは、教養としての“読書”であって、エンタメ的な小説(ミステリー・SF・風俗関係など)ではないでしょう。
     三木師はエンタメ的な読書についてはどう思われていたのでしょうか。
     それはともかく、本編には示唆に富んだ記述が頻出しています。
     三木清レベルに近付けるか、渡部昇一レベルに堕するか、そこは自分のバランス感覚でしょう。
      
     なお、「ディレッタンティズム」という用語が否定的に使われています。
     私もツイッターではディレッタントを名乗っているので見過ごすことはできません。
     私は元来学問や芸術を好む性格でしたが、思春期の危機を乗り越えることができず精神を病み、20年近くを無為に送っているうちに人生から落伍してしまいました。
     憧れの学問や芸術に関する世界には入れなかったけど学問や芸術を愛好する一般人として、良い意味での「ディレッタント」と名乗っています。
      http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170506/p1

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著者プロフィール

明治三十(一八九七)年兵庫県生まれ。京都帝国大学で西田幾多郎、波多野精一、ハイデルベルク大学でリッケルト、マールブルク大学でハイデガーの教えを受ける。大正十五(一九二六)年三高講師を経て、昭和二(一九二七)年法政大学教授。翌年、羽仁五郎と「新興科学の旗のもとに」を発刊、同年の「唯物史観と現代の意識」は社会主義と哲学の結合について知識人に大きな影響を与えた。昭和五(一九三〇)年共産党に資金を提供した容疑で治安維持法違反で検挙、入獄中に教職を失い著作活動に入る。以後マルクス主義から一定の距離を保ち、実在主義と西田哲学への関心を示す。昭和十三(一九三八)年には近衛文麿のブレーンとして結成された昭和研究会に参加、体制内抵抗の道を摸索したが挫折。昭和二〇(一九四五)年三月、再度、治安維持法違反容疑で投獄、九月獄死。未完の遺稿に「親鸞」がある。主著に「パスカルに於ける人間の研究」「歴史哲学」「構想力の論理」(全二巻)「人生論ノート」のほか、「三木清全集」(全二〇巻、岩波書店)がある

「2022年 『三木清 戦間期時事論集 希望と相克』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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