まだらのひも [青空文庫]

  • 青空文庫
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  • 世界的に有名な名探偵シャーロック・ホームズの事件のひとつであるこの『まだらのひも』は、多くの謎が謎を呼ぶ非常に面白い作品である。
    この物語はある日の朝早くにヘレン・ストーナがホームズを訪ねてくるところから始まる。そしてヘレンは自身に迫る得体の知れない恐怖をホームズとワトソンに語り始めるのであった。彼女はサリィ州のストーク・モランで双子の姉であるジュリアと義父であるロイロット博士とともに暮らしていた。しかし、2年前に姉のジュリアの結婚が決まった時、ジュリアはヘレンに「真夜中に口笛の音が聞こえる」と話した後「まだらのひも」という言葉を残し自室で謎の死を遂げたのであった。そして最近になりヘレンの結婚が決まると、彼女もまた真夜中に謎の口笛を聞くようになったのである。死の恐怖におびえるヘレンを助けるためホームズとワトソンは急ぎ列車に乗りロイロット家へと向かうのであった。
    『まだらのひも』の原題は『The Adventure of the Speckled Band』といい、この「Band」という単語には、楽団・集団・紐などという意味がある。日本語訳の題名では「Band」が紐のことだとすぐに分かってしまうが、作品が発表されたイギリスの読者たちはどの意味なのだろうかと推測しながら作品を読み進めていくことができ、またひとつ謎が追加される仕組みとなっている。そういった点にも注目しながら読むことで新たな面白さを発見することが出来るだろう。現代に生きる日本人である我々が純粋に読んでも十分に面白い作品であるが、このように当時のイギリスについて考えてみると新たな発見も多くある。例えば、ヘレンの義父であるロイロット博士はインド産の動物を好み、豹やヒヒを飼っている。私たちにとってインドは観光に行くこともある比較的親しみのある場所だが、当時のイギリス人にとってインドは未開の地という感覚が強かったため、インド産の動物を飼っていたロイロット博士は変わり者であるという印象を強く受けただろう。このようなことに注目して物語を読み直してみるのも楽しみのひとつであると私は思う。そういった意味では名探偵シャーロック・ホームズのシリーズはとても読みやすく、気軽に19世紀イギリスの文化に触れられるので、是非おすすめしたい作品である。

  • まだらの紐とは、なんなのか。
    怪死事件の謎に迫るホームズ。

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