舞台は移り、泰平の京都。いつまた戦禍が巻き起こらないとも限らないが、さればこそ人々は享楽的かつ刹那的に日々を送っている。
そんな中、あちこちの道場を訪れては教授を乞い、結果的に全て叩きのめしてしまう武蔵。彼の友達だった又八はエロい未亡人のヒモになって身動きが取れない。朱実はまだ武蔵を思っていて、武蔵は押し掛け弟子の城太郎と旅をしたりしなかったり、お通のことで悩んだり、また無駄に暴れて追われたり。身を寄せていた屋敷に現れた武蔵を追って、城太郎と共に旅に出ることになるお通。沢庵の忠告も聞かず、一途に恋へとのめって行くのだった。
なんか話がとっ散らかり過ぎて、あらすじも纏められない第2巻。新キャラ登場かと思えば結構雑な扱いだったり、その後どうしたのかと思っていた人々があまり幸せでない状況で再登場したりと目まぐるしい。読み終わる頃には、吉岡?ああいたねそんな人、くらいな印象しか残らないし。それにしてもモテすぎな武蔵。お通や朱実は未だに彼を思っているし、泊った宿屋の後家にまで気に入られている。更に押し掛け弟子の子供までもが大変な懐きよう。お通は武蔵を思うあまり、世話になった人に直接礼を言うこともなく一瞬で旅立つ決心を固める。沢庵は「やんぬる哉。――釈尊も女人は救い難しといったが」てなことを言うが、思い込みの激しい女、と注釈入れて欲しい。颯爽登場の沢庵もさすがに敵わず、行けば分かるさ迷わず行けよ(違う)で次巻に続く。こりゃあかん。