- 青空文庫 ・電子書籍
感想・レビュー・書評
-
ブクログの誰かのレビューをちらと見て、気になっていた本。割と有名?
人間の温かさの下で育ってほしいと願う母親と、最後の結末の対比が大きすぎて悲しい。おじいさん・おばあさんの気持ちの裏側があったら……と想像をなんとなくしてしまう。本当はつらかったんじゃないのかなとか。南の方へ連れて行かれた人魚は鬼になってしまったのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は美しい情景ばかりが描かれていたのに、次第に剥き出しになっていく人間の醜さが秀逸にえがかれている。勧善懲悪の物語だった。
-
私にとって、小川未明というと・・
この作品となります。 -
目線が変わる。その仕掛けが見事。静かな怖さ。人間の怖さ。落ち着いて読みたい小作品。
-
この話を読んだ後は赤い蝋燭を見るのが怖い。
-
短いけれど凄い話でした。神様は神にもなるし、鬼にもなる。
-
初・小川未明。
序盤は勝手にかぐや姫的なストーリーを想像していた。
美しく健気な娘を平然と売り渡す老夫婦の変貌ぶり、そんな娘を獣同然に扱おうとする香具師が恐ろしい。
人々の関心が娘の美しさから、蝋燭の不思議な力、そして最後には神に移って行く様はとても自然で醜い。
きっと信心も彼らにとっては一時の病のようなものなんだろう。短いながら、人間の底の浅さというか、醜さを見せつけられる。
娘の悲しみと人間を信じ切っていた母親の恨みと、そして本当に神が祟ったのかなと思ってしまう結末だった。