狐憑 [青空文庫]

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感想・レビュー・書評

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  • 『狐憑』というタイトルにつられて読みました。

    少しネタバレになりますが、『狐憑』というタイトルのわりに狐は一切出てこず、どちらかというとただの「憑き物」のお話。物語を作るものに対して少し辛辣で、何かしらの意思が感じ取れますね。中島敦と言えばの漢文調もあまり見て取れません。調べてみると、元は『つきもの』というタイトルであったらしい。さらに調べてみると、『狐憑』はヘロドトスの『歴史』をもとに書いたのだそうで、『歴史』では主人公の部落は狼に化ける不思議な一族なのだそう。我々日本人は「つきもの」と言ったら狐な気がしますが、蛇やタヌキ、犬が憑く話もあります。だとしたら狼や犬が憑いていた方が道理だと思うのですが、何を思って『狐憑』に変えたのか気になりますね。

    それと、憑物持ちの家はどこでも金持ちだといわれています。全然そんなことありませんでしたね。

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著者プロフィール

東京都生まれ。1926年、第一高等学校へ入学し、校友会雑誌に「下田の女」他習作を発表。1930年に東京帝国大学国文科に入学。卒業後、横浜高等女学校勤務を経て、南洋庁国語編修書記の職に就き、現地パラオへ赴く。1942年3月に日本へ帰国。その年の『文學界2月号』に「山月記」「文字禍」が掲載。そして、5月号に掲載された「光と風と夢」が芥川賞候補になる。同年、喘息発作が激しくなり、11月入院。12月に逝去。

「2021年 『かめれおん日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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