殺人迷路 05 (連作探偵小説第五回) [青空文庫]

  • 青空文庫 (2018年10月9日発売)
  • 新字新仮名
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感想・レビュー・書評

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  • リレー方式のミステリー小説というワードにひかれて選びました。意外な真相、犯人で面白かったですが、色んな要素がごった返して少し詰め込みすぎにも感じました。しかし総じて読んでよかったと思える本でした。

  • 殺人迷路という題から恐ろしい殺人事件が連続される話だと勝手に想像していました。
    しかし、殺人事件を解決する話でした。普通に犯人を導き出すのではなく、パーフェクトクライムといわれている事件を残された証拠から推測します。ですが残された証拠はわざとではいかと思うほど単純なもので簡単に犯人を見つけられるのではないかと思うものばかりです。これではすぐに犯人は導き出せるのでは?と思います。指紋や足跡などインパーフェクトクライム思ってしまうほどものです。しかし、その証拠は作品の最後に大きな伏線となります。意外な結末にヒヤリとます。「殺人迷路・悪霊物語」のほかの編でもパーフェクトインクライムというキーワードをもとにしている作品だそうです。「パーフェクトインクライム」何度も作品中で出てくるワードです。何度も出すことによって強調しているように思えました。この作品は登場人物のセリフから始まり、少し変わっていて気になる人も多いのではと思います。また、作品中にセリフが多いことや擬音語がよくつかわれていることから硬くない文章で頭に入ってきやすく、実際に話している情景が浮かびます。事件・ミステリー・推理小説にしては登場人物が多くなく、理解しやすいと思いました。感嘆の語がカタカナで表されていることから人物が真面目というより楽観的で気さくな人物だと想像することができます。このような人物が捜査員ということにギャップが生まれ、作品の魅力の一つだと実感しました。それゆえ、この作品の魅力は内容の結末の予期しない展開、硬くならない文章の書き方や構成などだと思います。
    この作品は江戸川乱歩の有名な作品というわけではないので、有名な作品である『芋虫』や『人間椅子』なども読んでみたいと思いました。今回読んだ『殺人迷路』は推理小説でしたが、
    幻想小説も書いています。私は幻想小説にも興味があるので、次は有名な作品か幻想小説のどちらかを読みたいです。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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