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経済学の本

別府さんのまとめ

別府さんのまとめ

ジャンル : / その他

作成日 : 2013年9月21日

更新日 : 2013年10月7日

  • ※「山形浩生が選ぶ経済がわかる30冊」を私的にまとめたもの。コメントは山形氏のもの。

    なんだかぼくの訳した本がやたらに多くなってしまったことはお詫びする。
    ─―山形浩生

  • 01~10冊目

  • 別府さんのまとめ

    ぼく個人にとってもこれは経済学と経済の実態とを結びつける重要な本だった。そして多くの人も、本書で「なぜ生産性が上がるかはよくわからない」と率直にクルーグマンが認めてくれたことで、かなり救われたし、その後の本を選ぶ目も変わった。「こうすれば生産性が上がる!」と書いている本を見たら、即座に眉にツバをつけられるから。80年代アメリカについて書いた本ながら、その根本にある考え方は実に重要。経済学が何をどんなふうに考えるか、それが現実経済の説明にどう使われるか、というのが理解できる。

  • 別府さんのまとめ

    経済学者はすぐに、「ハイエクはこう言った」「ケインズはこう言った」とか言い始める。人によってはちゃんと大きな理論の枠組みをふまえるけれど、人によっては変な重箱の隅をつついて悦に入っている。また一方で、ごく一部の現象(たとえばリーマンショック)を見ただけで、経済学なんか全部ダメだとか極端なことを言う人もいる。一応、経済学というものが何を考え、どう発展してきたかを理解しておくのは大事。これは比較的バランスがとれている。

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    さて経済学の中身に入ろう。この二冊、絵本だがばかにしてはいけない。この本をちゃんと理解して人に解説できるくらいになったら、あなたは世のメディアに出てくる経済評論家の大半以上に経済学&経済を理解していることになる。需要と供給、自由競争、インフレや失業、重要なトピックは一通りカバーしている驚異の本。同じくマンガ経済学ながらもう少し高度なものとしては、拙訳のバウマン『この世で一番おもしろいミクロ経済学』(ダイヤモンド社)もどうぞ。

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    経済学というとお金の話だとしか思っていない人がやたらに多いのだけれど、経済学的な知見を使って、お金以外で動く人のインセンティブを説明できるし、それがまた経済学の一部として認められる、という本。挙がっている例もわけがわからないものばかりだけれど、みんなちゃんと経済学の論文になっている。経済学はお金ばかり考えてはいけない、と説教したがる歳寄りに限って、本書をふざけていると論難するんだが、これぞお金以外のことを考えた経済学の最先端。

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    経済は、お金の取引だけですむ話ではないし、社会には必ずお金のからまない、お金がからんではいけない取引の部分がある。それは友情や愛情もそうだし、共有の文化や贈り物、宗教、多くの文化活動もそうだ。インターネット法学者として名高いレッシグが、共有贈与文化経済と市場経済の関係まで踏み込んで考えた作品。アンダーソン『フリー』(NHK 出版)などとも少し関連。

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    同じく、お金とは関係ないところで成立する経済社会の可能性を述べた本。ハント『ツイッターノミクス』でも似たような議論あり。非常に鋭いところをついていて、経済理論としてはもう一歩踏み込んでほしいけれど知見は重要。

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    対話形式の書き方はいやらしいが、世の中は市場で整理するべき部分と政治的な規範で処理する部分とがあり、それを混ぜてしまうのはしばしば大きなまちがいだ、ということを述べた話で、上のお金以外の経済という点で重要な指摘をしている。

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    テロも、昔は貧乏だからやけになってやる、というのが定説だったのが、実際に調べてみるとまったくちがう。人がテロをしたり、特に自爆テロまでやるときの理屈をきちんとしらべたおもしろい本。経済学といってもお金だけではないことを、これでさらに理解してほしい。テロとの関連でポースト『戦争の経済学』(バジリコ)も是非。戦争も、経済原理では必ずしも動かない。一方で、それは経済に支配される。その二面性(いやそれ以上)を理解するのに好適。「戦争はいけません」とかいうお説教くささがなく、淡々と分析しているのが魅力。

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    そうはいっても市場経済は重要だ。でも、市場は勝手にできるものか? それともきちんとケアをしないといけない微妙なものなのか? 答は、いろいろある。その「いろいろ」を描き、経済学ではしばしば黙って生まれてくるかのように描かれる「市場」をきちんと考えたよい本。むずかしいけれど、経済の背後にある「制度」というものの考え方のために。

  • 11~20冊目

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    逆に、制度が市場を規定するのではなく、市場が自分に最も適した制度を構築するのだ、という発想。いまは、制度が市場を創り、経済を規定するという発想が優位になっているのだけれど、その逆もある。制度と経済との関わり合いを考える中で、欠かせないけれど忘れられがちな考え方を、海賊という変な事例で見せてくれるおもしろい本。

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    一方で、市場や経済が何かを真に理解するには、ときには現実離れした極論も考えてみる必要がある。いまの経済学は基本的に、市場はすばらしいからあまり規制してはいけない、と言いつつ、一方では市場の暴走とかを心配して、ある程度の規制は必要だ、と言いたがる。たとえば、リーマンショックはしばしば「市場の暴走」「資本主義の暴走」と呼ばれる。でも本当だろうか? まったく規制なしにしてみても、いやそのほうが世界はうまく動くかもしれない。売春もドラッグも汚職も公害も、すべて市場に任せて放置すると最適な結果になるかもしれない。本書はその極論を追求している。一見するとトンデモな主張ばかりだけれど、でもなぜそれが極論で実際にはダメかを説明するのは、実は思ったほど簡単ではない。

  • 別府さんのまとめ

    一方で、市場のための制度というとみんな、民主主義がいいと言い出すんだが、必ずしもそうでないことを指摘した問題作。下手に民主主義しようとして、しっかりしていない各種の市場制度を壊してしまうことがあまりに多い。むしろ独裁を少し認めたほうがいいのでは? これはアジアとの関連でよく言われること。

  • 別府さんのまとめ

    また、制度が重要といったって、そんなもの外から介入して作れないんだから言うだけ無駄、という立場もある。開発援助は、市場のための制度構築をしよう、というお題目にとらわれているけれど、そんなのは無駄だ、真の発展の原動力は別のところにある、というこれまた話題作。

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    これまでの本を読むと、規制や政府の介入というのがうまくいかないかも、という気にさせられるが、これはそれがとてもうまくいった例。ODA の一環でルワンダ中央銀行の総裁にさせられた日銀の職員が、セオリー通りの立派な経済政策運営を行うことで国をたてなおすというすごい事例。中央銀行の役割とか、市場との対話とか、いまの日本銀行のやっていることとはかけ離れた立派な中央銀行のありかたを見せてくれる

  • 別府さんのまとめ

    貧困者の自立を助け、世界で一大旋風となったマイクロファイナンスの創始者ユヌスが、どうして貧乏人に少額融資という仕組みを思いついたか、なぜそれがうまくいくかも含めて述べた、感動的な本。

  • 別府さんのまとめ

    いま、世界の経済を考えるにあたり中国のことは無視できないと思うけれど、なかなか読みやすくて明快な本がない。その中でこの本は、経済と社会と個人のからみあいの中にある多様な中国像を落ち着いた筆致で描いていて、大変勉強になる。多面的な見方、というとただの優柔不断の代名詞になりがちだが、これは本当の多面性を発揮できている珍しい例。狭い意味の経済の話だけではないけれど、ホントに経済は広い意味で理解しなければならないと思うので。

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