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昔のコレクションを押入れから「発掘本」。前作のSF恐怖映画 の趣からガラリと作風を変えて「SF戦争映画」となった本作。続編制作決定に伴い、監督のジェームズ・キャメロンは基本プロットをお伽噺の『白雪姫』からインスパイアしてリプリーを姫、7人の小人を宇宙海兵隊兵士、エイリアンクィーンを文字通りの女王に見立ててストーリーを構築。
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怪獣映画を活字化したノベライズは人間側のドラマ描写が主になる構成。本書では個人的な理由から、自らの技術でゴジラ以上の怪獣を作り出してしまう生物学者、白神博士が主人公でミステリーサスペンス仕立ての展開が面白い。
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この作品の最も優れたところは“不幸の手紙”をビデオテープに置き換えた、そのプロットアイディア。展開のテンポは何度読んでもやはりスリリングで面白かった。私としては鈴木光司の最高傑作だと思う。
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半村良の同名の傑作SF短編小説であり“タイムスリップ戦記物”としては元祖的な作品でカルト的な人気を博した前作をリメイク映画化するにあたって新たに書き起こされた脚本用プロットを小説仕立てに手直しして改稿、ノベライズしたのが本書。
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本書は怪獣という生物が既に存在して、人間側の対応が自然災害と同じ扱いとなっている「もう一つの現代」を舞台にした怪獣小説短編集。
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今なお、その人気に陰りを見せないカルト的ハード・ボイルドSF映画の名作『ブレードランナー』の原作本。といっても映画の方は小説の大まかなストーリーの骨格だけをベースに脚本化したもので、バイオテクノロジーの発達で極限まで進化したアンドロイド(複製品=レプリカント)は心を欲することで“人”となるのか。
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誉田哲也がついにラノベに進出か?!という訳でキツイ殺人事件のない誉田作品は私としては初めて。しかも、なんと爽やか女子高生青春剣道物語(でも『ジウ』同様に女の子二人組みなんだww)。
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近代兵器で武装した現代(発表は1974年当時)の軍隊と弓矢や刀で武装した戦国時代の鎧武者軍団が戦ったらどうなるのか?という、“この方面のマニア”(笑)が一度ならず空想する疑問に対してシュミレーションした答えをお話の骨格にした「タイムスリップ架空戦記物」の始祖的作品。
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今のライトノベルというジャンルの始祖と言える十代の読者ををターゲットにした「ジュブナイル小説」で、その金字塔的な作品。
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逃れる事が出来ない現実だけに重いテーマをあえてジックリと描く事で悲壮感だけが現れずに淡々とお話と病状は進んでゆきます。この作品は救いを求めるお話ではありません。希望もない代わりに絶望もありません。ただ、記憶すらも奪われた主人公のようにはなららずに済み、明日の出来事を覚えてゆく事が出来る「今ある自分の幸福」を感じる事は出来ます。 題名の「明日の記憶」とはそういうことだと思いました。
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いやね、やっぱり世代的に外せない訳で(笑)。劇場実写版のノベライズということで映画公開より早めのリリースで鑑賞前の予習として読む。
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池上司によるフィクション海戦記『雷撃深度一九・五 』(文春文庫)を原作にした映画作品用の脚本を元に小説化した本作。『ローレライ』『亡国のイージス』と並ぶ“夏の福井晴敏・海モノ3部作”の内の一つ。
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人(患者)夢の中に入って夢を通して精神治療をすると言う発想は漫画チックでありながら納得してしまう。「精神」を色々な角度から書き出す筒井作品の真骨頂。
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30数年の間、筒井康隆著『時をかける少女』と双璧を成す”ジュブナイル小説”の金字塔的作品。女子高校生がヤクザの組長にっ!セーラー服の女子高生がマシンガンを撃ちまくるストーリーはタイトルそのまんまのひねりなし!オジサン的に泉の容姿は薬師丸ひろ子がもはや不動のビジュアルイメージ。
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人の心が読めたなら、便利だろうなぁと思うのは普通の人だからか。始めてこの話を読んだとき、「幸せにはなれないんだなぁ」と思って七瀬がいじらしかった。
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日本におけるSFドラマの創成期1979年のNHK『少年ドラマシリーズ』をはじめ幾度となく映像化された有名小説。『家族八景』から続く「七瀬シリーズ」「七瀬三部作」の2作目。
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日本列島が急激なマントル活動による地殻変動で1年以内に日本海溝に沈むという超!有り得ない話。 着想は1960年代、日本における地質学上で「プレートテクニクス理論」が普及した時代というから驚かさる。元は今となっては筆者未完の大作『日本漂流記』の序章として日本民族を《漂流》させるために日本本土を壊滅消滅させるプロローグとして企画した作品であった。
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下巻は災害パニック・脱出シュミレーションのスペクタクルな展開。地殻変動の崩壊活動が始まり、悲痛な悲鳴を上げながら崩れて行く日本列島。沈み行く母国から脱出する国民の姿は日本国民から“日本難民”へと変わってゆく。
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ハリソンフォードが主演の映画ノベライズ。現在絶版なのですがブックオフをウロウロしていたら見つけたのでゲット!。活字は心理描写表現が出来るので「なるほど」と納得。最近は映像のノベライズ作品が少ないなぁ。
B級SF映画が大好きな脚本家ダン・オバノンが怪奇小説家のH.P.ラヴクラフトによる『クトゥルフの呼び声』をSF仕立てにしたストーリーをシノプシスとして脚本(ロナルド・シャセットと共同随筆)化し、監督はリドリースコットを一躍有名にした傑作名作SFホラー映画のノベライズ。