ブクログ まとめ
  • まとめを作成

2013年の3冊

perottyさんのまとめ

perottyさんのまとめ

ジャンル : / 小説・文芸

作成日 : 2014年1月2日

更新日 : 2014年1月2日

  • perottyさんのまとめ

    心理学科である私の、卒業論文のテーマはずばり、太宰治である。
    じぇじぇじぇ、文学部でもないのに太宰?いってぇなにをやるってんだい?4年前に入る学科間違えたんじゃねえの?という問いに返せば、「太宰治を読む」心理なわけで、より詳しく言えば「(太宰治が書いた)純粋な文学、文章の羅列のみで、作者の当時の心情は読み取れるのか、そこから得る印象は果たして絶対的なものなのか」ということであって、謂わば文学と心理学の間の子。

    そこでバタバタと作品のみならず数々の論評やら書簡やらを読み漁っていたわけだが、この一冊は、太宰が地元青森は弘前から東京へ状況した昭和七年から、玉川上水に入水する昭和二十三年までの、彼が筆を執った手紙の数々が収録されている。
    親交厚き山岸外史、今官一から師事していた井伏鱒二、筑摩書房創立者の古田晁、第二妻美智子夫人、その他数々の人に宛てた手紙の数々には、文士太宰治ではなく、人間太宰治のいろいろな顔が見て取れる。

    一部のみを読みあさっていた資料の内で、これはどっぷりと、最後まで読んだ。
    愛と苦悩に満ちた、手紙である。太宰の、声である。
    作品のみでは知り得ない一面を、多く垣間見ることができる一冊である。

  • perottyさんのまとめ

    2013年いちばん読んだ作家は、町田康である。
    ドストエフスキーやら太宰やらと頭をこねくり回して、しみじみと感に入る作品を読んでドッと疲れたとき、町田康は丁度いい。
    一見、おちゃらけて見える。巫山戯て見える。
    しかし町田康は必死におちゃれけている。巫山戯ている。
    世の中に溢れる馬鹿馬鹿しさや捻れを、思い切り皮肉っている。
    自分の中の駄目さを十分過ぎる程に開示している。
    痛快、それに尽きる。

    舞台は江戸、主人公は流浪にの侍。人を斬る侍。
    なのに、ボブ・マーリーがラブ&ピースと歌う。滅茶苦茶だ。
    重要なのはそこじゃない。馬鹿みたいな喧騒の中で人々が叫ぶ、躍る、その滑稽さ、悲痛さ、そういったものが沁みる。笑える。泣き笑いだ。おぎょぎょぎょぎょ!なのだ。

  • perottyさんのまとめ

    今まで写真に於ける評論等はなにひとつ読んだことがなかったわけだが、この一冊を皮切りに2013年はいろいろな評論に手をつけることとなった。
    これまでの自分の写真論を見つめる、好いきっかけになる、入門編教科書という感じであった。
    名取の写真論を支持するとか、そういうことよりも、やはり多くの写真論に触れることとなった第一歩として、この一冊は自分の中で大きい存在となったのである。

あなたの「2013年の3冊」 まとめをつくろう!

ツイートする