ブクログ談話室

辻邦生著『背教者ユリアヌス』を読んだことがある方に質問

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  • 名無しさん

    名無しさん

    2012年01月19日
辻邦生氏の『背教者ユリアヌス』を読んだことがある方にどうしても教えていただきたいことがあります。

ユリアヌスが死ぬ場面で、ユリアヌスが「私はフリギアで死ぬことを予言されていた」というようなセリフを言いますが、私が読み飛ばしたのか、その後何度ページをめくっても、ユリアヌスの死の予言はあの守護神が黒いヴェールを被って無言で登場するところしか探せませんでした。どこにその予言の箇所があったでしょうか?もしご存じの方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。

ユリアヌスが生まれる前に母バリシナがアキレスの夢を見ていたので、アキレスの死に場所?とか思って探してみましたが、そこもよくわからず、かといってユリアヌスが死んだ場所はティグリス川に近いところでしたので、かつてフリギア王国があった中央トルコでもありません。辻さんがいきなり「フリギア」って言葉を出してくるわけがないので、何か意味があったと思うんですが、どうしてもわかりませんでした。ものすごい勢いで読んでいたので、読み飛ばした可能性はものすごく高いので、ご指摘いただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。
質問No.2472
みんなの回答・返信

私が持っている中公文庫『背教者―』をざっと読みなおしてみました。

下巻(昭和56年4月・第9版)150頁で、黄金の甲冑の守護神が先帝・コンスタンティヌスの命運を「…アジアの土地で…」と予言しますね。これが伏線になっています。ユリアヌスはこの予言を疑う。後日、帝都で先帝崩御。しばらくあって、ご質問者様のおっしゃる場面があり、直後に彼は「もしそれが…冷静にそう考えた。(415頁)」と続きます。
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回答No.2472-026161
コメント 5件
(続き)そして、死の床で地名を聞く場面(421頁)へつながります。この頁の「フリギア」は史実かフィクションか確認していませんが、これが150頁の予言を引っぱり、ユリアヌスに「ここはアジアか。あれは自分のことだったのではないか。それならしかたない」という気分にさせたのではないでしょうか。史実のフリギアと場所は違っても、ボスポラス海峡の向こうはすべて「アジア」ですので、決定的な誤りではないと思います。
名無しさん 名無しさん 2012/01/20
ご回答ありがとうございます!!質問を挙げた名無しです。やっぱり「フリギア」という名前は出てきていないってことなんですね・・・(私の読み飛ばしじゃなくってよかったです(苦笑))「フリギア」という言葉に何か意味でもあるのかなとも思ったのですが、ネットで調べた限りでは読み解けなかったんですよね・・・意味なくして、辻さんが使うとは思えないので、何らかの意味があったと思うんです。
名無しさん 名無しさん 2012/01/20
(続き)そこを解明したくって、どなたかご存じないかなとここなら本に詳しい方がいっぱいおられるので、わかるかなと思って、投稿しました。やっぱり全集の日記でも見てみないとダメなのかな?
全く話は変わりますがpipo_DingDong様の本棚を拝見させていただきました。歴史物の好みが合致していました!何より『ダルタニャン物語』を読破されていたのに感動しました!!私も読破しました。もう感無量でした!
少しばかりお役に立てたようで、何よりです(^_^)。細かいところまでは浅学なので手が届きませんでした。辻さんはこの作品の執筆に、かなり細かい資料まで参照なさったと聞いたことはあるのですが。

雑な本棚ですが、またお運びいただければ嬉しいです。
名無しさん 名無しさん 2012/02/04
投稿した名無しです。図書館で辻邦生全集を調べに行ったのですが、貸出中で抜けている巻もあり、結局解明できませんでした。ただ、20巻に創作ノートが掲載されていて、そこに最後にユリアヌスがたどった行程の地図が辻さんの手書きで掲載されていました。それは『ローマ人の物語』に載っていたものと同じで、あの場所だとわかっていて「フリギア」という言葉を使っていたことだけはわかりました。もう少し調べてみます。
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