小西行長による文禄の役の講和がメインに描かれています。心優しい、優しすぎる小西が如何にしてこの戦を終わらせるか。苦悩が大変心に染みました。加藤清正との確執も双方の側から描かれており、育ちの差それによる出世方法の差、そこから生まれる嫉妬心やプライド、曲げられない生き方が印象的です。清正は全ては義父秀吉のために、行長は神の為になど相容れない彼らの姿がまた確執を更に広げていきます。
軍議の場面、加藤清正や鍋島直茂に責められ宗義智には裏切られて。それでも小さな希望を手繰り寄せ、微笑みながらジョアンに全てを託す。そこに彼の全てを見た気がしました。
幕内での隆佐とオルガンティーノ、暗躍する日向と越後も印象深く話に欠かせない人々でした。日向の想いに引き込まれます。
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- 感想投稿日 : 2015年5月4日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年5月2日
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