暗殺者たち

著者 :
  • 新潮社 (2013年5月31日発売)
3.50
  • (2)
  • (7)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 91
感想 : 8
5

独特の構成。
これだけでもこの本を読んだかいがある位、なかなか珍しいと思うし、かつ、成功している。
現実を苦々しく見るだけで受け入れるしか手が無い大多数の人間の象徴として漱石という日本を代表する知識人の動向を基底におきつつ、現実を能動的に変えようとする暗殺者達の協奏、特に伊藤と安の同質性が上手く描かれている。
またこういう結末、村上春樹的に言えば読者に委ねられた開放的な構成は当方好み。
つまるところ読み応え十分の作品かと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年7月23日
読了日 : 2013年7月23日
本棚登録日 : 2013年7月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする