独特の構成。
これだけでもこの本を読んだかいがある位、なかなか珍しいと思うし、かつ、成功している。
現実を苦々しく見るだけで受け入れるしか手が無い大多数の人間の象徴として漱石という日本を代表する知識人の動向を基底におきつつ、現実を能動的に変えようとする暗殺者達の協奏、特に伊藤と安の同質性が上手く描かれている。
またこういう結末、村上春樹的に言えば読者に委ねられた開放的な構成は当方好み。
つまるところ読み応え十分の作品かと。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年7月23日
- 読了日 : 2013年7月23日
- 本棚登録日 : 2013年7月23日
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