涙雨の季節に蒐集家は、 (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2021年6月15日発売)
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本棚登録 : 269
感想 : 13

「遺品整理士」という立場から、人の”死”と死者の残した”遺品”に向き合うことによって、”家族”とは一体どういうものなのか、そのあり方を問う作品なのではないかと思いました。主人公の大学生・青音がとても繊細で感受性が強いので、彼の感情の動きの激しさに自分も一緒に揺さぶられ、心の中の何かがガリガリ削られるように感じてしまいました。『櫻子さん』と同じ旭川が舞台の作品で、今回はまさに序章。タイトルにある『蒐集家』も謎に富んだ人物であり、今後物語がどう展開されていくのか予想できません。期待の新シリーズです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年11月3日
読了日 : 2021年6月18日
本棚登録日 : 2022年11月3日

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