経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ

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レビュー : 135
著者 :
kigumaさん 本・雑誌   未設定

このシリーズは、就職活動中の学生や、新入社員向けのものなんだけど、社会経験の長い人が読んでもとても面白いと思う。
秀逸なのは、身近な「ショッピング」という題材から初めて、投資、借金という金融活動を個人レベルから企業レベルに解説し、サブプライムローンの破綻による世界金融危機がどのように発生したのかをシンプルに解説している。
以前から、経済は単純化、抽象化しすぎると説明が難しいと思っているが、池上さんはそのバランスがとても優れている。これはセンスだと思う。
絵画や写真や音楽は、技術と感性の微妙なさじ加減が人を感動させる。それは後付で解説はできるけど、創りだすのは「センス」のみだ。

僕が池上さんの解説がとても好きなのは、とても目線が冷静な事だ。経済関係の本で、書店で平積みされているのは、だいたいセンセーショナルなタイトルのものが多い。
例えば、円高という現象は、それ自体が破壊的な結果を招くというよりも、資産価値が上がっているというプラスの側面もある。

池上さんの基本的なスタンスは、

「会社は変化に対応し続けなければいけない。」

というもの。
つまり、状況に対応するのは、企業の使命であり、変化を人為的に拒否する行為は、かならず企業自体を衰退させる。



巻末の言葉は、是非社会人なる人には見て欲しいと思う。

「お金の事を考えるのは自分の生活のリストラです。持ち物や生活が本当に自分の満足のいくものか。
本当にそれが必要か?逆に、自分にとって本当に大事なものはなにか?」

「それを問い直す事は、その人自体の魅力にもつながるのです。」

レビュー投稿日
2019年1月17日
本棚登録日
2019年1月17日
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