20の短編小説 (朝日文庫)

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本棚登録 : 363
レビュー : 47
制作 : 小説トリッパー編集部 
メイプルマフィンさん アンソロジー   読み終わった 

小説トリッパー20周年ということで、20人の作家が「20」をテーマに原稿用紙20枚で描いたアンソロジー。この20づくしが面白い。好きな作家が多かったので、「20」という数字をそれぞれがどう膨らませてくれるか、楽しみに読んでみた。
作家のアイウエオ順の収録だから、たまたまだろうが前半は不条理&シュールな作品が多くて、ざらっとした感触が若干不気味だった。「20」という数字のイメージがこんな感じなのか?といってもテーマの料理法は人それぞれで、ほんの一瞬「ここだけ?」というのもあれば、全体的に20をちりばめてきたり。何かを意味する数、年齢、年月、etc…個性が出ていて面白かった。
背筋が凍る思いをしながらもさすがだなと思ったのは伊坂幸太郎、恩田陸、津村記久子。特に津村さん、いつもの作風と違って、こういう形で海外を描くこともあるのかと新鮮でした。でも怖かったな~、驚いて何度も読み返した。お初の作家さんで印象に残ったのは樋口毅宏。安定の面白さで、心が温まったのは原田マハ、山内マリコ。そして、本作のトリにふさわしいクオリティだった山本文緒。「20」の活かし方も巧く、何とも言えないほろ苦さも彼女ならでは。
初出の「小説トリッパー」、創刊時はよく購入していたなと懐かしくなった。出版不況の折、20年続くとは素晴らしい!これからもまた面白い企画で唸らせてほしい。久々に本誌も手に取ってみようと思いました。

レビュー投稿日
2016年7月25日
読了日
2016年7月25日
本棚登録日
2016年6月17日
2
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