清水義範のイッキによめる! 日本史人物伝 平安時代&武士の誕生編

  • 講談社 (2013年3月29日発売)
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本棚登録 : 28
感想 : 5
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長年気になっていた清水義範氏の著作、ようやく初めて手に取った。今回は平安~室町の歴史上の人物、主に8人をピックアップし、コラムでその周辺の時代の人物もサクッと取り上げている。
桓武天皇、空海、平将門まではなかなか気持ちが乗らず。語り手は様々だが、某事務所の某アイドルグループのパロディ設定は若干サムいと感じてしまった(ごめんなさい)。でも子供に興味を持たせるにはアリなのか。
個人的には興味のある平清盛、源義経から俄然面白くなってくる。大河などでおなじみの人物ということもあり、脳内映像化もしやすく、わかりやすい説明の一方で今更知ることも多く、新鮮であった。
そのままの勢いで北条時宗、後醍醐天皇、足利尊氏も一気読み。今回本書を読めてよかったと思ったのは、この後半3名の章である。歴史好きではあるが、源氏滅亡後の鎌倉~室町は自分的になじみの薄い時代。執権、六波羅探題、建武の新政、南北朝…日本史の授業で必死で覚えた単語の意味が、改めて、こういうことだったのか~と今更ながら理解できた。ようやく、それぞれの出来事の、人物たちの輪郭が、くっきりしたというか。この時代を描いた小説やドラマにも触れてみたいと思った。元寇のいきさつを詳しく知り、歴史で「たられば」を考えるのは野暮かなと思いつつも…もし台風がなく、まともに元が襲来していたらどうなったかと考えるとゾッとする。
そして、今回の目的であった西原さんの挿絵もことごとくツボ。ふざけているようで、的を得ているところもあり。
ユーモアたっぷりの内容で、総ルビで読み易いけど、子供はどこまでハマれるかな?でも、大人には結構楽しめると思う。かつて授業で、ざっと流れをさらっているからこそ面白いと思えるのかなと。そして、歴史上の人物の生き様にどこまで共感できるか、かな(大人だから色々わかるところもあるよね)。これに関しては、文字通り「判官びいき」の義経ラブな私です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴女修行中
感想投稿日 : 2016年7月30日
読了日 : 2016年7月30日
本棚登録日 : 2016年7月21日

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コメント 2件

nejidonさんのコメント
2016/07/30

こんばんは♪
いつも花マルを下さってありがとうございます。
この本も面白そうですね!
今ちょうど「平家物語」を読んでいるので、とても興味津々です。
あらま、メイプルマフィンさんは義経さんがお好きなんですね。
私はどちらかというと頼朝さん派かな。
でもこの本を読むとそれも変わるかも(笑)
面白そうなレビュー、ありがとうございます!

それから、いつぞやのフラワーズの件ですが、電子書籍で買って読みました。
ええ、入手できませんでしたので。
もう、あまりの嘆き悲しみで、辛かったのなんの(笑)。

メイプルマフィンさんのコメント
2016/07/30

nejidonさん:コメントありがとうございます!
そう、私は源義経が歴史上の人物で一番好きです。
10年前から源氏ゆかりの地巡りをしてました。関東に住んでた時は鶴岡八幡宮、腰越。
東北にUターンしてから、おととしようやく念願の平泉に行けました!
色々な歴史読み物はあれど、コンパクトにかつ面白く、ってなかなか難しいと思います。
清水氏は難なくクリアしているなと感じました。今は頭が戦国時代です( ̄▽ ̄)
フラワーズは電子書籍で買えたのですね!よかったです♪
私も、電子書籍もそう遠くないうちに手を出すかも。場所を取らず、色々読めるのは魅力だなと。特に、今回のフラワーズのようなときは有難いものだなと思いました。

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