涙雨とセレナーデ(1) (KCデラックス)

著者 :
  • 講談社 (2015年10月13日発売)
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本棚登録 : 406
感想 : 21
4

タイムスリップものは大好きだけど、河内さんが…というのは正直意外な感じがしていた。が!しっかり河内流に仕上がってるじゃないですか。読んでいてめちゃくちゃドキドキさせられました。
現代から突如明治時代にタイムスリップした女子高生の陽菜。そこには、自分とそっくりのお嬢様・雛子がいた。意に沿わない婚約を不服に思い、一体自分の存在は何なのだと自問自答する雛子は、陽菜との「とりかえばや」を楽しむ。雛子の婚約者である孝章、雛子が思いを寄せる書生、一癖ありそうな孝章の友人…彼らと雛子、そして陽菜がどう絡んでいくのかが今後気になる。特に御曹司の孝章!妾の子という境遇ゆえ、陰のある彼のキャラクターにすごく惹かれます。どうも彼は幼い頃に「陽菜」と会っているようなのだ。(彼はそれを雛子と思っているようだが)タイムスリップに関係していると思われるのが、陽菜がひいおばあちゃんから譲り受けたという涙粒のガラスネックレス。このネックレスがすごく素敵で、そういや似たようなペンダントトップを持ってたなと思い、即真似して作ってしまうほど気に入ったのでした。
まだ一巻、あくまでもプロローグなので、全てはこれから。もう、気になることだらけです!明治という封建的な空気を、現代っ子の陽菜がどう引っ掻き回してくれるか。恋心のベクトルも、どう変わっていくかが楽しみ。
美しい着物の柄やモダンな建築など…細かいところまで描きこまれた河内さんの絵もとても素敵です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック
感想投稿日 : 2015年12月20日
読了日 : 2015年12月20日
本棚登録日 : 2015年12月18日

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