震度0 (朝日文庫 よ 15-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2008年4月4日発売)
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本棚登録 : 3185
感想 : 277
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キャリアであるN県警椎野本部長と冬木警務部長を中心に準キャリアの堀川警備部長、藤巻刑事部長、倉本生活安全部長、間宮交通部長を含め6人が自分たちの保身を考えながら捜査会議を繰り返す。それぞれが足の引っ張り合いを繰広げる。妻たちは妻たちで愛憎を繰広げる。人間の本能を剥き出しにしている作品だと感じた。

最優先すべきことを等閑にする描写は腹立たしくもある。比較的まともなのは堀川警備部長のみの印象である。ただ、ここまでダメ男が揃うとコメディの様相を呈する。

県警の部長と不破課長の失踪やその妻は、政治家と秘書との関係に類似しているように思わされる。
警察幹部の保身は、課長の失踪と同時に起こった阪神大震災を背景にすることで、ことの重要性との対比でコントラストが効いている。

題名の震度0の意味するところは、終盤にわかる。
それは激震だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 横山秀夫
感想投稿日 : 2022年7月29日
読了日 : 2022年7月29日
本棚登録日 : 2022年7月25日

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