隣接界 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

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本棚登録 : 85
レビュー : 13
制作 : 引地 渉  古沢 嘉通  幹 遙子 
10fumiko24さん SF   読み終わった 

出だしは妻をテロによって亡くした男の話。舞台は近未来のイギリスのようで、異常気象の影響が世界中に出ていて、厳戒体制が敷かれているようだ。だが第二部では第二次大戦時に軍に徴集される手品師が出てきて、その後は飛行機整備士の話。名前の似た人物が出てきたり、どこか似たようなエピソードが語られたり、とにかく読み手を不安定にさせるのはいつもの作者らしい。その中でも出だしの妻を亡くした男タラントのさ迷う世界がとても恐ろしい。周りで起きていることが意味不明だし、彼の深い喪失感のせいか周囲の人間ときちんとコミットできず常に孤絶感が漂う。大切な誰かを失うこと、失っても永遠に求め続ける痛みが全編を貫いているように思えた。

レビュー投稿日
2018年3月9日
読了日
2018年3月9日
本棚登録日
2017年11月9日
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