価格のこともあり、後回しにしていたところを、冬になってようやく読んでみた。
戦術ピリオダイゼーション理論やプレーモデルについてまとめられた文章を読んだあとにこの「岡田メソッド」を読むと、「ゲームモデル」はプレーモデルの範囲を含み、かつプレーモデルより抽象度が高い、あるいは一般的な部分も含めたモデルであることがわかる。おそらく、「今治の」に加えて「日本サッカーの」あるいは「アジアの」というより広範囲へのモデル化も睨んでいるからなのだろう。
歴代の日本人コーチとして最高の成績を築いた岡田さんが、ここまで具体的なモデル化に挑んでいる取組とこの成果物、改めて偉大なプロジェクトだと感じる。
最後には、コーチとして、人間としての選手との向き合い方まで触れて締めているあたりが、修羅場を何度もくぐり抜けてまとめ上げた人格者としての岡田さんらしさあふれる、抽象的あるいは理論的なモデルでは終わらない、実践書としての意味を深めている。
読書状況:読み終わった
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フットボール。
- 感想投稿日 : 2020年12月9日
- 読了日 : 2020年12月9日
- 本棚登録日 : 2020年12月9日
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