新版 歌集 てのひらを燃やす (塔21世紀叢書 第 330篇)

著者 :
  • KADOKAWA (2018年6月30日発売)
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本棚登録 : 113
感想 : 9
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Twitterで川上未映子さんが、大森静佳さんの新刊歌集を絶賛されているのをみかけて。
こちらはデビュー作。ひとつひとつの言葉の選び方が鋭くて、一瞬の永遠が鮮やかに切り取られていて好き、と思った。

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途切れない小雨のような喫茶店
会おうとしなければ会えないのだと

とどまっていたかっただけ風の日の
君の視界に身じろぎもせず

夕空が鳥をしずかに吸うように
君の言葉をいま聞いている

この夏は針となり降る蝉の声
忘れたくないことを忘れずにいる

あとがきのように寂しいひつじ雲
見上げてきみのそばにいる夏

手花火を終えてバケツの重さかな
もうこんなにも時間が重い

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年7月17日
読了日 : 2020年7月17日
本棚登録日 : 2020年7月17日

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