少年が大人へと成長する過程を、アメリカ南部のヌーンシティにたたずむ怪しげな屋敷を舞台に描いた名作。
知人にすすめられて読んでみました。実は初カポーティ。
なんとなく海辺のカフカを読んだときのような気分でした。
主人公のジョエルをさしおき、そのまわりの人物たちの個性がまあ強いこと。
寝たきりの父親、不気味ないとこのランドルフ、暴走少女のアイダベル、その他にもたくさん。
暗くて閉塞感のあるその土地とその人物像が相俟って、とことんゴシックで不思議な世界に魅了されました。
われわれは常にたくさんのものを愛さなければならない、という一節が心に響く。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
名著
- 感想投稿日 : 2016年10月11日
- 読了日 : 2016年9月17日
- 本棚登録日 : 2016年9月17日
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