読みやすくて、あっという間に読み切った。描写やストーリーが生々しく、読んでいて怒りや気持ち悪さが募っていく。少年法を盾に残虐な行為をする未成年者がいたとして、もし自分や家族に危害を加えるとしたら復讐を考えるのは長峰と同じかもしれない。
殺人を計画して行動できるかは現実的に厳しいにしても、少年が逮捕されて少ない刑期を終えて出てくるなんて現実は受け止められないだろう。
最後の展開は予想できなかった。
鮎村の登場に、そのまま菅野を殺すのか?
長峰の銃弾が誤って和佳子に当たるのか?
織部が菅野を打つのか?など
色々頭に浮かんでドキドキした。
血を流して倒れた男は誰?
「お前の判断は間違っていない」…
さまよっていた"刃"が誰の物だと最後に明かされて、う〜んという結末に思えたけど娘の仇を打ったつもりで最期を終えたのは長峰にとっては幸せだったのではないかと思えた。
非現実的なストーリーなのにいつの間にか感情移入し、現実か非現実か分からなくなってしまうのは東野圭吾のすごい所だと改めて感じた。
細かい描写がリアル。未成年の浅はかな考え方や行動はニュース番組以上に怖さを感じてしまう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年5月12日
- 読了日 : 2023年5月12日
- 本棚登録日 : 2023年5月12日
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