浅見光彦は最後まで、周囲から「旅をつづけなさい」と勧められる。これは筆者が読者の代弁をしてくれたのだと思う。
ノイズの少ないすらりとした容姿に圧の少ない、パーソナリティ。浅見光彦にはスムーズに没入できる。非日常の旅・ロケーションに非日常のミステリー、深入りする一歩前の恋愛。みんなに愛され続ける浅見光彦の旅が続いていくよいエンディングだと思った。
年代の近い?西村京太郎先生の後期の作品とも類似するが、キーパーソンとなる老人が登場して、若い人が真剣に話を聞くという場面が本作にも多く見られた気がする。
年齢を重ねた姿は、年齢を重ねてみないと感得できないと聞くが、見て見ないふりをしているだけなのかもしれない。
ラスト(かもしれない)・メッセージをキャラクターに重ねて語るとしたら、自分は何を語るのだろうか。
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- 感想投稿日 : 2022年7月10日
- 読了日 : 2022年7月10日
- 本棚登録日 : 2022年7月8日
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