ファーストラヴ (文春文庫)

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本棚登録 : 5347
レビュー : 368
著者 :
優香さん  未設定  読み終わった 

じわりじわり、胸がひりつくような熱さを残す作品。
思わず環奈と由紀に共感しながら読んでしまう部分も多かった。島本理生氏は、女性の心理描写を描くのが上手いと思う。純文学・恋愛小説の名手と言われているが、この男女関係の何とも言い表せられない切なさややり切れなさ、悔しさなど、沸々と浮かび上がる感情の描写が美しく、読んだあとも鈍い痛みを残す作品だった。
そして臨床心理士の視点という切り口で事件を描いていることに、読者に様々な角度から考えさせる社会作品になっているのではないか。
心・感情・内面、本人が感じた思いをどこまで社会は受け止め、許容し、判断するのか。難しい局面であり、今の時代に課題とされるテーマの一つだと思う。
他作品の「あられもない祈り」もおすすめ。

レビュー投稿日
2020年5月25日
読了日
2020年5月24日
本棚登録日
2020年5月25日
8
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