龍神の雨 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2012年1月28日発売)
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本棚登録 : 4916
感想 : 483
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風神の手に通ずるものがあったなあ。
小説でしか出来ないことをやると道尾さんはずっと仰っているけれど、それの使い方、表現が本当に上手い、格好良い。人間の頭の中や想像、幻想って映像化するとどうしても現実味がなくなってしまう。でも頭の中のことって一人一人違うし嘘のようだけれど、その人の中では事実として存在していて、だからこそみんなそれに悩まされるんよな。良くも悪くも人間は思い込みでどうにでもなってしまうし、それが生み出す齟齬が道尾さんの醍醐味だけれど、今回は主人公達に幸せが訪れて欲しいと思った。
ただ結末を良くなるであろう兆しで、あくまで兆しで終わるあたりがね、もうねなんとも...道尾さんは離してくれませんね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年9月21日
読了日 : 2018年9月18日
本棚登録日 : 2018年9月18日

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