この小説で最高に美しいのは主人公が古本屋で女主人と会話をする場面だろう。閉ざされた空間で寂しいもの同士が心を通わせるでもなく過ぎて行く時間。その時間は、失われてしまう事で価値が生まれる。
自分がクノーを好きなのは、こういう寂しさを書いてしまうところだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
フランス文学
- 感想投稿日 : 2012年5月19日
- 読了日 : 2012年3月5日
- 本棚登録日 : 2012年2月23日
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