フーコー・コレクション 3 言説・表象

  • 筑摩書房 (2006年7月1日発売)
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感想 : 9
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存命なら今年84歳、1926年10月15日にフランスで生まれた哲学者ですが、残念ながら十代からホモセクシュアルだったために、憎き後天性免疫不全症候群いわゆるAIDS(エイズ)のために26年前の1984年に57歳の若さで死去。

ラング(言語体)やステイル(文体)と異なるエクリチュール(書かれたもの)を使って、文学の脱神話化と人間主義的限界の超克を目指した『エクリチュールの零度』や『モードの体系』のロラン・バルトが、1980年にまだ64歳で交通事故死したことも返す返すも無念でなりませんが、フーコーの場合はそれ以上です。

その彼の著書以外の、1971年から死の直前の1984年6月までコレージュ・ド・フランスで行なったすべての講義が、まさか日本で読めるとは、と大喜びでせっかく買い集めた『講義集成』全13巻ですが、全然遅々として進みません。

それはともかく、私は『狂気の歴史』や『監獄の誕生』などの実証的分析の本より、どちらかというと『知の考古学』やこの本に入っている『言葉と物』のような、方法論的(苦闘!)な本のほうが、難解で手に負えないところが多いのですが、好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学(小説・詩歌・伝記・随筆・批評)
感想投稿日 : 2010年10月15日
読了日 : 2010年10月16日
本棚登録日 : 2010年10月15日

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