文人悪食 (新潮文庫)

3.85
  • (63)
  • (58)
  • (90)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 586
レビュー : 65
著者 :
きよさん 評論   読み終わった 

自分では手に取らない本、というのがあります。
見た目と言うか、雰囲気と言うか、オーラと言うか。
私は自他共に認める乱読タイプで、広く浅くたくさん読むほうなんだけど、それでも、しらないうちにある一部分、まったく手付かずにすごしてしまったことに気付くことあります。

例えば、この嵐山光三郎の『文人悪食』はそんな私の手に取らないっぽいにおいのぷんぷんする本です。

人に紹介してもらわなかったら、手に取らなかった確率99パーセント。
だけど、うんとよかったです。
森鴎外や夏目漱石から林芙美子、坂口安吾など、近・現代を代表する作家の食生活、食癖からその素顔を垣間見よう、というような趣旨の本です。

やっぱり、「食べる」って、本能行動だから、ものすごく人間らしい素顔がのぞけます。
私の崇拝する三島由紀夫についても書かれていたのですが、綿密な下調べに基づいて三島由紀夫の食を明らかにした上での人間三島由紀夫の考察がすばらしい!
舌を巻くものでした。

「三島氏は、「虚飾と純粋」をあわせ持っていた人である。人並みはずれた嘘と、人並みはずれた真実を、魔法使いのように使い分けた。」

そうそう!そうなんですよ!
嵐山さん、話がわかるね!

レビュー投稿日
2011年1月12日
読了日
-
本棚登録日
2011年1月12日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『文人悪食 (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『文人悪食 (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『文人悪食 (新潮文庫)』にきよさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする