蜜のあわれ

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本棚登録 : 223
レビュー : 40
著者 :
マッピーさん  未設定  読み終わった 

「あたい」と「おじさま」の会話で作られた物語。
幼い少女のような「あたい」の言葉が、なぜかとてもエロティックで、人気作家であるらしい「おじさま」を翻弄している様が何とも言えずよい。

実は「あたい」の正体は金魚なのだが、時折人間に化けて歯医者に行ったり作家の講演会に行ったりしている。
で、結構お金に汚いのである。
それはもう、生々しいくらいにお金に細かい。
金魚なのに。

金魚屋のおじいさんには正体がばれている。
ばれてることを承知の上で、人間のなりで金魚のエサを爆買い。

繊細な小説なんだけど、なぜか読後感が愉快。
なんかくせになりそうです。

月のお小遣いに5万円を要求したら、1万円に値切られた「あたい」
“「こまるわ、一万円じゃ。じゃね、クリイムだのクチベニのお金は時々別の雑費として出していただけます?」”
「あたい」は金魚である。
そしてこの作品が書かれたのは、昭和34年。
昭和34年に5万円要求。
どうれだけゴウツクなのよ、この金魚。

エロスの方は、実際に読んでみてください。
会話のやり取りが何ともいえない怪しさです。妖しさです。

レビュー投稿日
2016年4月1日
読了日
2016年3月31日
本棚登録日
2016年4月1日
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