SF(サイエンスフィクション)。
ふと、思った。
SFが面白いのはなぜか?
それは、わたしたちの常識を1つ外した世界を描くから。
そこに意外性があってドラマが生まれるから。
ドラマは気持ちを動かす。
面白いと感じるだけでなく、辛さや、理解不能などもある。
それは何をどう外すかによる。
もし「地球外生命体」と遭遇したら?
もし「互いに人の心が読める(秘密不可能世界)」なら?
そこには面白さがあると思う。
けれど実際に起きたなら、恐ろしい、適応できない、
理解不能といった大問題も同時にもたらされる。
SFなら、意外性のネガティブからはいつでも逃れらる。
でも、それが現実だとすると...。
精神病というのは、曖昧模糊とした表現である。
まず、わたしたちは精神というものを熟知していない。
ここでの病は、共有幻想からはみ出た状態、つまり
現状の社会にあわせた生活が営めない状態のことだろう。
もし「世界にたった一人だけ、初対面の人の
靴の裏を舐めないと死ぬ人がいる」としたら?
当人は靴の裏など舐めたくはない。
周囲もそれを好ましいとは決して思わない。
ともすれば、それは強迫観念、あるいは嘘だと思うかもしれない。
公平世界仮説によって、当人の責めに帰すべきと責める人もいる。
精神病棟の人は優しくしてくれるが、それは病だからである。
自分が受け入れられる場所が見当たらない。
自分自信さえも、自分を受け入れられない。
どんなタフな人だってこれは死ぬほどキツい。
自分自身でも嫌い、世界の誰も喜ばない、
そんな世界のオンリーワンになったなら?
わたしたちはまだ、これに対応できていない。
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- 感想投稿日 : 2020年11月15日
- 読了日 : 2020年11月15日
- 本棚登録日 : 2020年11月15日
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