オレンジだけが果物じゃない (白水Uブックス176)

4.02
  • (21)
  • (15)
  • (9)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 213
レビュー : 15
制作 : 岸本 佐知子 
minnさん 海外文学   読み終わった 

長い間積んでいたのをようやく読み始め、いっきに最後まで読んでしまった。

一言で言うと、とても面白い。でも読んでいて胸がジクジクと苦しくなるのは、きっとジャネットの物語が、私自身の過去と共鳴するからだろう。

世の中には、恵まれた人たちがいる。
親い人たちを無条件で信じられる人たち、裏切られたことのない人たちだ。

でもこの物語は、信頼していた家族や友人に裏切られ、否定され、傷つけられ、安易に人を信じることができなくなってしまった人たちのためにこそある。
少なくとも私はそう思った。

主人公ジャネットは、家族や親い人たちからの裏切りや、見えないが頑丈な壁のなかに、いいように隔離されてきた自分の人生を、シニカルな笑いを交えて淡々と語る。

その物語を読むことで、自分自身のつらい過去や現在を受けとめて、笑って済ませることのできる日がくると、読者も信じることができるようになる気がする。

今は無理でも、きっといつか。

レビュー投稿日
2014年4月10日
読了日
2014年4月10日
本棚登録日
2014年4月10日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『オレンジだけが果物じゃない (白水Uブッ...』のレビューをもっとみる

『オレンジだけが果物じゃない (白水Uブックス176)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする