殺人を犯し逃走した少年グループに、自分の息子が加わっていた。行方不明の少年の中に被害者がもう一人いるという。息子は殺人犯なのか、それとも被害者として死んでいるのか…。二つの運命に翻弄される家族の物語です。どちらに転んでも不幸しかない未来に、父は息子の矜持と家族の将来の為に正義を信じ、母はどんな苦労をしようとも息子の生存だけを祈りました。どちらが間違いでもなく、二つに分かれた両親の想いはそのまま息子への愛情だったのだと思います。私は第三の結末を祈りながら読みました。苦い後味です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年5月1日
- 読了日 : 2017年5月1日
- 本棚登録日 : 2017年5月1日
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