蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年10月15日発売)
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感想 : 641
5

蒼穹の昴
まずタイトルが美しく、ひかれていた小説だが中国が舞台ということで手が出ずにいたが、読み始めたら面白い!
中国の歴史物は登場人物の名前を覚えられず、中国読みか日本語読みかで混乱してしまうので、あまり読んだことはない。
実際1巻目を読み始めた時には、誰がどの名前か混乱。
しかし、そこを乗り切ればグイグイと物語に引き込まれていく。
勧善懲悪のようなわかりやすい悪者なんていない。
歴史が動くときには、それぞれが自分の信念をぶつけ合うだけなのだと思った。
特に最終巻の清が崩壊していく流れは、胸がギュッとなるような切なさだった。
最後のチュンルが西太后に、お国ことばで告白をする場面はたまらない。
様々な登場人物の角度から物語が語られ、龍玉に見立てられた金剛石のように、多面体で、様々な光を反射して物語が立体感をもって迫ってきた。
読んでよかった。
漢字やわからない言葉を読み飛ばしながらだったので、何回も読んでさらに理解を深めたいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 紹介してもらった本
感想投稿日 : 2014年7月21日
読了日 : 2014年7月21日
本棚登録日 : 2014年7月21日

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