寅彦自身が付けた書名ではないのだろうが、「歳時期」とあるように、春夏秋冬、四季折々の雨や風、暑さ寒さ、天候などの自然現象、植物や生き物を巡る観察や思いなどが綴られている。
科学的な記述がかなり比重を占めるものもあれば、随想的なものもあるが、こういったテーマでこんなに興味深い文章が書けるのかと、寅彦の凄さを改めて感じた。
有名な作品だが、亡き妻が団栗を拾う様子を思い出し、残された娘がドングリを拾いながら戯れる姿を見て思いを募らせる『団栗』、読む側も歳をとってきたせいもあり、読む度に沁みじみしたものを感じる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年4月22日
- 読了日 : 2021年2月23日
- 本棚登録日 : 2021年2月23日
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