君の想い出をください、と天使は言った (1) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2019年8月23日発売)
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本棚登録 : 291
感想 : 26
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この本の主人公、夕夏は、仕事中に急に倒れ、病院に搬送され手術を受けるも、脳に悪性腫瘍があると診断されます。絶望する夕夏の前に、黒ずくめの謎の青年が現れ、「大切なものと引き換えに、君の命を助ける」と持ちかけられます。彼女は、その取引を了承し、診断は、良性腫瘍になり命を取り留めますが、ここ2年間の記憶が失われていました。

この2年間の大切な記憶とは?退院してから、夕夏の失われた記憶探しが始まります。病院、職場、家族、そして、契約を持ちかけられた謎の青年から、少しずつ記憶の断片が見えて来ます。本当に少しずつなので、前半は、ちょっと焦ったく感じるかもしれません。又、夕夏は、小学校の時のある事件がきっかけで、両親と断絶していました。その話も同時に綴られます。

しかし、両親との仲違いが解決されると、そのことで、閉じていた夕夏の心が開いたのか、失われた記憶の話が、急速度で展開します。後半は、一気に読んでしまいました。

最初は、ファンタジーかしら、と思ったのですが、ミステリー要素の多い恋愛小説です。あまり読まないジャンルだったので、新鮮でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年10月22日
読了日 : 2024年10月15日
本棚登録日 : 2024年10月19日

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