姫川玲子シリーズのスピンオフ作品。
最初は中短編集だと思い、表題作の『感染遊戯』から『連鎖誘導』『沈黙怨嗟』と読み進み、やけに呆気ない結末の作品ばかりだなと思っていた。しかし、最後の『推定有罪』を読むと実は中短編集ではなく、一つの長編として書かれた作品であることが解り、驚いた。
全編を通しての主役はあのガンテツであり、姫川は端役程度でしか登場しない。また、倉田や葉山といった過去の姫川シリーズに登場した刑事が再び表に出てきて、ガンテツと絡んでいくのも上手い仕掛けだと思った。
小説の構成にも良い意味で騙され、姫川の宿敵であるはずのガンテツまでも見直してしまうという面白い作品であった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2013年11月10日
- 読了日 : 2013年11月10日
- 本棚登録日 : 2013年11月9日
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