1968 三億円事件 (幻冬舎文庫)

制作 : 日本推理作家協会 
  • 幻冬舎 (2018年12月6日発売)
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感想 : 23
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日本推理作家協会・編『1968 三億円事件』幻冬舎文庫。

下村敦史、呉勝浩、池田久輝、織守きょうや、今野敏の5人の作家による『三億円事件』を題材にした短編を収録した競作アンソロジー。

中でも特に下村敦史、池田久輝、今野敏の短編が良かった。

下村敦史『楽しみ人生』。三億円事件の真相を描いた創作短編。説得力があり、読み応えがあった。

呉勝浩『ミリオンダラー・レイン』。こちらは三億円事件のアナザー・ストーリーという造りで、面白い切り口だと思う。

池田久輝『欲望の翼』。日本ではなく、香港の暗黒街を舞台に三億円事件に魅了された人びとの悲劇を描いた佳作。

織守きょうや『初恋は実らない』。三億円事件の犯人に恋した少女という軟弱な設定にこれが日本男児の描いた短編かと怒りを感じつつ、悪寒が走る。

今野敏『特殊詐偽研修』。舞台は現代で、どこで三億円事件が絡んで来るのかという期待は見事に爽快感へと昇華する。今野敏らしい巧さを感じた短編。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本
感想投稿日 : 2018年12月8日
読了日 : 2018年12月8日
本棚登録日 : 2018年12月8日

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