インストールに比べて突出しているとは思わなかったが、もう少し広い世界を描いているという点で発展系かもしれない。ちょうどいいバランスで色んなものが描かれていてる。
主人公にとってはとても奇妙に成り立っている世界(学校の「一般的」な社会も、にな川の周りを気にしていない風の態度も、どちらも)を「蹴りたい」衝動であると感じたが、それは主人公が自分を保つために必要だったことなのだろう。
解説に、主人公の感覚が研ぎ澄まされている、とあったがそれはとても共感を生むところで、それは主人公が行動をしていないということと表裏一体。そこが主人公の孤独を印象的なものにしている。だからこそ、背中を蹴る、お見舞いに行くという行為がダイナミックに映るのだろう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年7月14日
- 読了日 : 2019年7月14日
- 本棚登録日 : 2019年7月14日
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